五感に響く伝統美。

懐かしくも美しい一口ビールグラス

古くから料亭や割烹で愛用されてきた「一口ビールグラス」。すっきりしたシルエットが上品さをより一層引き立て、現代の食卓にも馴染みやすいのが魅力です。太武朗⼯房では江戸切子の伝統模様や植物柄の彫刻を施した一口ビールグラスを多数ラインナップ。今回は一口ビールグラスの歴史や魅力、おすすめの活用法をご紹介します。

時代を超えて愛され続ける伝統グラス

 日本にビール醸造所が初めて設立されたのは明治2年のこと。文明開化の波が押し寄せるなか、横浜や函館を中心に西洋料理店の開業が相次ぎ、ビールが提供され始めました。その後、国内各地にビール会社が誕生しビールの普及はますます加速。生産量は昭和14年に戦前期のピークを迎えることになります。
 なお昭和33年に缶ビールが登場するまでビールといえば大瓶がほとんど。ゆえに明治・大正・昭和中期はビアコップに注いで飲むのが一般的でした。とりわけ料亭や割烹で広く親しまれていたのが「一口ビールグラス」。ビアコップよりも一回り小ぶりであるため、お酌されたビールを一口で飲み干せること、手が小さい女性でも持ちやすいことで人気を集めたといいます。

 レトロモダンなグラスでビールを嗜み、古き良き日本の風情を味わうのも小粋なひと時といえるでしょう。

注ぐたびに新鮮な味わいを愉しめる

 少しだけビールを飲みたい時にもピッタリな「一口ビールグラス」。一度に注げる量が少ない分、冷たさをキープでき、泡が消える前に飲み切れるのが美点です。
 昨今では缶ビールに直接口を付けて飲むスタイルが定番となりましたが、ビールのおいしさを最大限に楽しむならグラスに注ぐのがおすすめ。キメの細かいクリーミーな泡が立つうえ、ほどよく炭酸が抜けるため口当たりが滑らかになります。またグラスに注ぐことでビール本来の香りがふわりと引き立つのもポイントです。なかでも飲み口が狭い一口ビールグラスは、ビールから漂う香りが鼻にダイレクトに届くため、味わいが一層深まるのが魅力。華やかな香りが鼻腔を抜け、ビールをより心地よく堪能できます。

 太武朗⼯房の一口ビールグラスは一缶をシェアしやすいサイズ感が特徴。あえてグラスに注ぎ、いつものビールを五感で贅沢に楽しむのもおすすめです。

現代の暮らしにも馴染む一口ビールグラス

 古くから愛用されてきた「一口ビールグラス」。すっきりしたフォルムは現代の食卓に馴染みやすく、ビールはもちろんのこと、日本酒を飲む時のグラスとしても人気。100ml前後という容量は乾杯だけアルコールを飲みたい時や、とっておきのお酒を複数人でシェアする時にも便利です。

 また日常使いしやすいのも魅力のひとつ。一般的なグラスより小さめなので、朝のフルーツジュースや冷やし甘酒を少量味わいたい時に最適です。一輪挿しとしてもピッタリなサイズのため、気軽に季節のお花を飾ることができます。さらにお薬を飲む際のグラスなど暮らしの中のさまざまなシーンでお使いいただけます。

 太武朗⼯房の伝統美あふれる一口ビールグラスで普段の暮らしを華やかに彩り、一日をより豊かに過ごしてみてはいかがでしょうか。