暮らしのなかで、四季の情緒を愉しむ。

ぬくもりあふれる太武朗工房の器

数々の和歌に詠まれたように、古くより日本人が魅せられてきた、四季の移ろい。厳しい暑さが終わりを迎え、徐々に涼しくなっていくこの時季には、琥珀色の器で深まる季節の風情を愉しんでみてはいかがでしょうか。今回は、琥珀色の由来や魅力に迫りながら、太武朗工房の「琥珀色の器」をご紹介します。

琥珀色で愉しむ季節のうつろい

太古の針葉樹の樹脂が地中に埋もれ、何千年もの時を経て化石化した「琥珀」。産出量の約90%をバルト海沿岸地域が占め、古来より富と権力の象徴として王侯貴族に愛されてきました。また石言葉が愛、優しさ、幸運であることから、琥珀はヨーロッパでは「幸せを運ぶ宝石」として親しまれています。

琥珀色とは、そんな琥珀の石を想わせる透明感ある黄褐色のこと。太武朗⼯房の琥珀色のクリスタルガラスを使用した江戸切子は、光を幾重にも屈折させ、照明の下ではひときわ輝きを放ちます。秋の食卓を琥珀色の江戸切子で彩れば、ワンランク上の優雅なひとときが愉しめることでしょう。

どことなくセンチメンタルな気分になる季節の移り変わり。あたたかみのある琥珀色のグラスで、四季の情緒を味わってみてはいかがでしょうか。

グラスに宿るアートと色彩

太武朗工房の「彫刻硝子」は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパで流⾏した「アールヌーボー」を代表するガラス工芸作家、エミール・ガレが用いた技法を発展させたシリーズ。二層、三層の色被せガラスに、自然の風景などを彫刻しています。それらの繊細な模様が、優雅なフォルムの脚付きグラスやボンボニエールをより上品に演出。まるでアート作品のような佇まいを醸します。

彫刻硝子シリーズの「幻夢柄子」は緑、紫、琥珀が奏でるやさしい風合いを、「夢柄子」は絵柄を紫と琥珀のグラデーションで表現しています。細かい砂を吹き付けて硝子を削ることで“曇り”と“艶”の2つの質感を兼ね備えているのもこのシリーズならでは。

アートが宿る太武朗工房の彫刻硝子シリーズは食卓を華やかに彩るだけでなく、インテリアとして飾っても輝きを放つのが魅力です。

グラスを傾けながら愉しむ秋の夜長

秋の夜が長く感じられることを表す「秋の夜長」。日照時間が最も短いのは12月の冬至のころですが、夏から秋へと移ろいゆく時季に夜が長く感じるのは、日本人独特の感性といえるかもしれません。そんな秋の夜長には、グラスを傾けながら、映画や読書、音楽鑑賞などお気に入りの趣味に没頭するのも粋なものです。よりゆったりした気持ちで過ごしたいときにおすすめなのが、あたたかみのある太武朗工房のオールドグラス。

その特徴は、琥珀色のクリスタルガラスが織りなす穏やかなコントラストとレトロな風合い。カラーバリエーションが多彩で、シンプルなものから繊細なカットデザインまで幅広くラインナップしているため、空間やシーンに合わせて異なる趣を楽しめるのも魅力です。

太武朗工房の琥珀色の江戸切子とともに、より上質な秋の夜長を愉しんでみてはいかがでしょうか。